あがり症の人の習慣
- 2026年9月24日
- メンタルヘルス
「人からよく見られたい」という習慣
人前に立つと緊張してしまう。
人前で話すと声が震える。
顔が赤くなる。
頭が真っ白になる。
相手の目が気になってしまう。
「あがり症」の悩みを抱えている方は少なくありません。
そして、あがり症を克服しようとするとき、多くの人は、
「練習して、上手になろう」
「堂々と話せる自分になろう」
「良く寝てコンディションを整えよう」
などを考えます。
しかし、実はここに大きな落とし穴があります。
「練習して、上手になろう」
「堂々と話せる自分になろう」
「良く寝てコンディションを整えよう」
などを目指して努力することは、「人前でうまくやることが最も大切なことである。」という強いイメージの裏返しでもあります。
つまり、そう考えてしまうこと自体が、あがり症にはまっているサイクルの一部になっています。
行動の習慣と同じように、考え方も習慣になる
「習慣」と聞くと、歯磨きや運動、食事などの「行動」を思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、実は習慣になるのは行動だけではありません。
「人前でうまくやることが最も大切なことである。」考え方も習慣になります。
そして、この「考え方の習慣」が、私たちの感情や行動に大きな影響を与えています。
あがり症を考えるうえでも、これは非常に重要なポイントです。
行動には「いつものパターン」がある
例えば、
朝起きる
↓
顔を洗う
↓
歯を磨く
↓
コーヒーを飲む
という生活パターンが毎日繰り返されているとします。
何年も続けていると、いちいち
「次は歯ブラシを取ろう」
「歯磨きをしよう」
などと考えなくても、自然に行動できます。
つまり、
繰り返された行動は、自動化されていきます。さらに、自動化された習慣を変えるのは労力が入ります。
昨日まで毎日やっていたことは明日からもやる可能性が高く、これからやろうと思っていることは実行される可能性は低い。
これが「習慣」です。
ところが、習慣になるのは行動だけではない
例えば、人前で話す場面。
人前に出る
↓
「どう見られているかな?」という考えが湧いてくる。動悸がしてくる。
↓
自分の表情や声をチェックする
↓
「変に思われていないかな?」
↓
緊張する
↓
さらに自分をチェックする
このような流れも、何度も繰り返していると自動化されていきます。
人前に出た瞬間に、
「どう見られているんだろう?」
という考えと同時に、失敗の恐怖心が反射的に出てくる。
恐怖心が湧いてきたら、ほとんど他のことは考えられなくなります。
これがあがり症における習慣の力です。
「考えの習慣」は本人には習慣だと気づきにくい
行動の習慣なら、
「毎朝ジョギングしている」
「寝る前にスマートフォンを見る」
と、自分でも気づきやすいものです。
しかし、考え方の習慣は違います。
あまりにも自動的なので、
「自分はそういう人間なんだ」
と思ってしまいます。
例えば、
「人前では緊張する性格だ」
「人からどう思われるか気になってしまう」
「失敗すると恥ずかしい」
「ちゃんと話さなければいけない」
と思っているかもしれません。
実は人間は進化の過程で、失敗によって失うものに強い重み付けがされるように、プログラムされています。
特に仲間集団、人間集団での失敗には強い痛みを感じるようにできています。
なので失敗の痛みについてくるイメージ、感情は習慣化しやすいです。
結果として、「人から良く見られたい=失敗したらどうしよう」という考え方のパターンを長い間繰り返すことになる
しかし、それは必ずしも「自分では選べない気持ちが湧いてきたので、どうしようもない」わけではありません。
長い間、無意識に繰り返されてきた思考パターンが固まっている部分が必ずあります。
考えてみてください。新しく始めた趣味がもし楽しければ、そのまま続けて無意識に習慣になる経験があると思います。
同じように考え方やイメージを選ぶことによって、その選んだ考え方やイメージも少しずつ習慣化していくということです。
方法論については、別の機会に考えていきます。最後までお読みいただきありがとうございました。