継続可能な関節リウマチ治療|しょう内科クリニック|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科

〒335-0004埼玉県蕨市中央5丁目12-21
Tel.050-3146-0850
ヘッダー画像

ブログ

継続可能な関節リウマチ治療|しょう内科クリニック|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科

継続可能な関節リウマチ治療

こんにちは。しょう内科クリニックの荘です。
今回は関節リウマチについての記事です。

効果的で継続可能な治療について説明していきます。


常を快適に送るためのウマチ治療

さて、リウマチの治療目標ですが…
大きく分けて3つあると考えています。

①痛みがとれること
②関節が変形しないこと
③日常で関節がしっかり使えること(ペットボトルを開けるなど)

意外なことに、痛みがなくても変形がすすむことがあります。

逆に変形が進まなくても、痛みが強い方もいらっしゃいます。

このあたりは個人差があり、テイラーメイドの治療が必要です。

幸いなことに、治療薬は日々進歩しております。
適切に治療すれば、痛みや変形を抑えることができます。

ただ、根本から治す治療がまだありません。
なので継続可能な治療が重要です。

 


続可能な治療のために、必要なこととは?

副作用が少なく、最大限の効果が得られればベストです。
その上費用が安ければ、継続が可能になります。
リウマチの治療では、そんな位置付けの薬があります。

それは、メトトレキサートという治療薬です。
世界的にも、最もスタンダードな治療薬といえます。

しかし、このお薬だけでは十分な効果が得られない方もおられます。
また、何らかの理由でメトトレキサートが
安全に使用できない患者さんもおられます。

そんな時には、他の薬を使用します。


額だけど、効果の高い治療薬

高額で効果が高い治療薬の代表は

生物学的製剤(注射剤)とJAK阻害薬(飲み薬)です。
メトトレキサートと一緒に使うことでより効果が得られますが
単独でも非常に効果の高いお薬です。

ただ薬剤の費用が非常に高いため
治療の継続性がネックになります。


リウマチの治療薬と費用一覧

リウマチは治療の継続も大切ですから
費用面はしっかり押さえたいポイントです。

では早速、まとめの表をいきましょう。

薬剤名 標準使用量での

10割負担での月額

標準使用量での

3割負担での月額

1)免疫調節薬
アザルフィジンEN 2,700円 810円
リマチル(ブシラミンの先発品) 2,700円 810円
ブシラミン 1,200円 360円
ケアラム 9,600円 2,880円
2)免疫抑制薬
リウマトレックス(メトトレキサートの先発品) 3,040円〜4,520円 912円〜1,356円
メトトレキサート 1,960円〜2,960円 588円〜888円
プログラフ(タクロリムスの先発品) 26,100円〜50,700円 7,830円〜15,210円
タクロリムス 11,400円〜21,600円 3,420円〜6,480円
アラバ
3)生物学的製剤
オレンシア点滴 110,400円〜165,400円 33120円〜49620円
オレンシア皮下注射 113,480円 34,044円
アクテムラ皮下注射 64,960円 19,488円
シムジア 36,698円 12,233円
シンポニー 116,160円 34,848円
エンブレル(エタネルセプトの先発品) 97,640円 29,292円
エタネルセプトBS(後発品) 61,800円 18,540円
ヒュミラ(アダリムマブの先発品) 121,280円 36,384円
アダリムマブBS(後発品) 79,700円 23,910円
4)JAK阻害薬
ゼルヤンツ 159,600円 47,880円
オルミエント 158,100円 47,430円
リンヴォック 149,100円 44,730円
スマイラフ 148,800円 44,640円
ジセレカ 149,100円 44,730円

緑の背景のところが、今回の記事で紹介したお薬です。

生物学的製剤とJAK阻害薬の費用が、飛び抜けて高いです。
ただ、もちろこれらの薬が必要な患者さんもたくさんおられます。
リウマチ専門医として、これらの治療の効果を実感してもいます。

私のスタンスとしては・・・

治療効果をあげるために必要な薬をまず考えます。
その後は患者さん1人1人の状況に応じて
高額な薬の量を半分にしたりなどの工夫をしています。
(他にも色々と、方法を考えます)

効果は高いけれども、継続が難しい治療をして
途中で中断するくらいであれば
完璧でなくても継続的に関節を守る治療をしたいものです。


じ治療目標に向かって一緒にすすむ

リウマチに限らず全ての治療がそうですが
治療の目標を定めて、そこまでどう進んでいくかを
患者さんと、私たち医師が一緒に決めて
認識を共にすることが必要です。

実際に目標への道を進むのは患者さん自身以外はあり得ないのですが
医師として出来る限りの提案をしながら
リスクと治療効果の喜びを共有したいと思っています。

今回はリウマチの治療について、治療目標と費用のお話しでした。
少しでも参考になりましたら、幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。