5歳〜11歳の新型コロナワクチン接種への有効性
- 2022年4月19日
- 新型コロナウィルスから身を守る!
こんにちは。しょう内科クリニックの荘です。
今回は5歳〜11歳への新型コロナワクチン接種の有効性と安全性について紹介していきます!
当院では5歳〜11歳への小児への接種は行っていませんが、迷われている方も多いと思いますので
今回はこの話題を取り上げました!
私自身、同世代の子を持つ親として
子供に接種するかどうかを悩んでいましたが
接種することを決めています!
有効性と副作用、長期的な視点、この3つから解説していきます!
感染予防効果はないが、重症化の予防効果は高い。
これに関しては2つの論文(1つは査読前)からのデータを引用していきたいと思います!
①NY州保健当局の筆者による論文
オミクロン株に対する感染予防効果は・・・
接種完了後2週間未満では65%あるものの、接種後28日〜34日で12%と低下しています。
これは、ほぼ感染予防効果が期待できない結果です。
しかし、一方で重症化予防効果は
接種完了後2週間未満が100%です!接種後28-34日でも48%のリスク低下効果が確認されています。
②NEJM(学会誌)のCOVID-19に打ち勝つ研究者グループの報告
オミクロン株が主流になった時期の、5歳〜11歳の入院リスクは68%低下(ワクチン接種後34日)。
となっています。
まとめますと・・・
5歳−11歳に対する2回のコロナワクチン接種は、感染予防効果は(オミクロンに対しては)ほぼ期待できないが、重症化や入院の予防効果は確実である。
ということになります。
どっちのリスクが不確実?
1.コロナに罹患する確率と、かかった時のダメージと
2.ワクチンで重篤な副反応に見舞われるリスク
これはどちらが高いのでしょうか?
まず1.コロナ感染のリスクのついて考えてみましょう。
コロナに感染する確率はそれほど高くないかもしれません。
また、感染してすぐに重症化することも、子供では極めて稀でしょう。
しかしながら、コロナ感染で脳にダメージが残ったり、心筋炎を起こしたり、血管にダメージを残す可能性があります。
これらの後遺症は不確実で底の知れないリスクであり、子供の今後の長い人生に影響を及ぼすかも知れません。
また、ワクチンをうたないと決めたとして、それは一生でしょうか?
子供もいつかは成長して大人になります。
免疫は記憶があるため、ワクチンで免疫の下地を作ることで、将来の免疫のブースターが得られやすいとも考えられます。
一方でコロナワクチンの副作用といえば、発熱や腕の痛み、だるさなど、ほとんどは予見可能なものです。
感染予防の効果が乏しいとしても、重症化予防効果は確実にあります。
またワクチンが後遺症のリスクを軽減することも示されており、接種するメリットは明らかです。
確かに、ワクチン関連の後遺症とも言える、不可思議な症状に苦しんでいる方もおられます。
しかし、これはワクチンの問題というよりは、我が国のワクチン関連の後遺症のバックアップ体制が極めて乏しいことにあると考えています。
まとめ
5歳〜11歳の小児のワクチン接種は、オミクロン株が主流になった今、感染を予防する効果は期待できません。
ただし、重症化の予防効果は確実にあります。後遺症リスクの軽減も期待できます。
個人的な意見を言えば、接種することで後遺症のリスクを減らし、のびのびと子供らしい生活を送る助けになることは間違いないと思っています。
という訳で、少し遅くなりましたが、5月に自分自身の同年齢の子供も接種をする予定です。
子を思う親としては、悩むところではあると思います。
今回の記事が皆様の参考になりましたら幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。