動脈硬化を予防するための、血圧測定のタイミングを説明します。|しょう内科クリニック|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科

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動脈硬化を予防するための、血圧測定のタイミングを説明します。|しょう内科クリニック|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科

動脈硬化を予防するための、血圧測定のタイミングを説明します。

こんにちは。しょう内科クリニックの荘です。
今日は脳卒中や心筋梗塞の予防編ということで、血圧について説明していきます。

血圧はコロコロ変わるけど、どう血圧を測るのが正しい?
結論からいうと、正しい血圧測定とは・・・あさイチに血圧を測ることです。
少し詳しくいうと、朝起きてトイレに行って座って一休みして薬を飲む前に血圧を測ること、になります。
つまりタイミングが大切ってことです。クリニックや健診で血圧を測るといつも高くて測り直す、こんな経験はありませんか?
「家では低いのになぁ・・・。」といった声もよく聞きます。あるいは、「朝は高いけど、夜は高くないんです。」というパターンもありますね。
ここで大切なポイントは血圧は常に変化していることです。変化しているので、いつの血圧を信じたら良いのかわかり辛いんです。
答えは、さっき書いたとおりで、早朝の血圧なんですが、その理由と対策をしっかりお伝えしていきます。
まずは高血圧の説明をしてから本題に切り込んでいきます!

 


やっぱり高血圧は、血管に負担

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圧迫面接、圧迫感、圧力をかける・・・圧は負担ですね、色々と。
血管も同じです。血圧が高くなると、血管は疲弊してカチコチでモロクなってきます。これが動脈硬化ですね。
血管がカチコチでモロクなると、血管が詰まったり破れたりしやすくなります。つまり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高くなってきます。
あまり症状が出ることはないので、ついつい軽く見てしまいがちな高血圧ですが、もし脳卒中や心筋梗塞になったら少なからず人生が変わってしまいます。
自分の健康より大事なものはないです!しっかりと理解して、血圧を下げることに取り組んでいきましょう!

上の血圧と下の血圧を理解する。
血管を内側から押している圧が血圧・・・ここまではなんとなくイメージつきますね。
血圧には・・・「収縮期血圧」と「拡張期血圧」があります。いわゆる「上の血圧」「下の血圧」ですね。人によっては上と下の血圧の差が大きかったり。
上も下も高い人もいます。あるいは、若い女性では上も下も低かったり・・・なんだか複雑ですね。

血圧はこんな消防車のイメージが分かりやすいと思います。

上の血圧は、心臓がポンプ車のようにギューっと血液(水)を体の血管(ホース)に押し出した時の圧です。下の血圧とは、心臓(ポンプ車)がお休みしている時の圧です。

という訳で、下の血圧は、血管(ホース)の太さと、そのホースにどれくらい血液(水)が入っているかで決まります。

上の血圧はポンプの力も関係してきます。消防士のイラストでは水は外に出てっていますが、体の場合はまたポンプ車に戻って循環しているイメージになります。

少し難しいですが、なんとなく理解してくださればOKです。

下の血圧が高いとき、たいてい体の中の血液量が過剰になっています。ですので、ダイエットや減塩(減塩には血液の量を減らす効果があります)で体を絞ると下がります。

お薬で言えば血管(ホース)を広げる薬、利尿剤系(血液量を減らす)のお薬が有効です。

ついでに言うと、下の血圧が高い人は上の血圧も高いです。ですので、下の血圧を下げると、上の血圧も自動的に下がってきます。私はそんなイメージで治療をしています。


寝ている時の血圧は下がるのが普通

夜寝ている時は、正常な人は昼間の血圧から10%~20%程度下がります。

しかし、これがなんらかの理由で下がらない、あるいは朝急激に上がってくる、こんな人が脳卒中や心筋梗塞のリスクが高いんです。

しかし夜寝ている時には血圧は測れませんから、あさイチに測りましょう!という訳です。

あさイチに測れば、夜下がっていないパターンも、朝にかけて急激に上がってくるパターンもキャッチすることができますから。


早朝高血圧が危険な理由

それは、早朝高血圧の方には、隠されたリスクがあるからです。ここでは3つに絞って、そのリスクをご紹介します。


その隠れたリスクの1つがアルコールです。アルコールは寝酒(ナイトキャップ)として、良く飲まれています。確かに寝つきは良くなるのですが、睡眠は確実に浅くなります。

ですので、体は休まりません。睡眠中の血圧が下がらずに、朝を迎えることになります。飲むのであれば缶ビール1本程度(350~500ml)程度にしておきましょう。


2つ目は自律神経の乱れです。これは特に糖尿病患者さんのことです。糖尿病では自律神経が痛むので、夜に十分リラックスする神経が働きません。

強いストレス、うつや不安が強い時も自律神経が休まりませんから、夜間の血圧は高くなりやすくなります。


3つ目は睡眠時無呼吸症候群です。寝ている時にイビキがひどい、呼吸が止まっているというアレです。

この場合も、寝ている間に十分休まりません。息が止まっているので、これは感覚的に分かりますね。

そうです!早朝高血圧の方には、それ自体が体に悪影響を及ぼすリスクが潜んでいることが多いんです。

逆にいうと、これらのリスクを改善すると治療がうまくいく可能性が上がってきます。元を断つのが最も効率的なんです。


どこまで血圧を下げるの?

ご家庭のあさイチの血圧で、130/80を目標にしていきましょう!
冬は寒さで血圧が上がりやすい時期です。しっかりと血圧を下げて、健康を守っていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。