当院ではGLP-1受容体作動薬の注射薬としてビクトーザとオゼンピックを使用します。GLP-1受容体作動薬は食欲を抑制することで、結果的に摂取カロリーを少なくしてくれる作用があります。
本来は糖尿病治療薬ですが、その減量効果が証明されています。米国では肥満症の治療薬として認可されており、サクゼンダという注射薬が販売されています。
このサクゼンダはビクトーザと同成分で1本当たりの総量も18mgと同じです。違いはビクトーザが0.3mg刻みの1.8mgまでダイヤル調整出来るのに対して、0.6mg刻みの3mgまでダイヤル調整出来る点です。
注射ということで、怖いイメージもあると思います。当院では丁寧に注射のやり方を一緒に確認していきます。ご安心ください。
当院では、日本で発売されているビクトーザとオゼンピックを採用しています。ビクトーザは1日1回の注射薬で1日あたり0.3mg~1.8mgで調整します。
オゼンピックは1週間に1回の注射薬です。以前は0.25mg、0.5mg、1mgの1回使い切りタイプの製剤でしたが、出荷停止や調整により品薄になっていました。2022年5月からは2mgが充填されているものを使用しています。ダイヤル調整して0.25mg、0.5mg、1mgを1週間に1回注射します。いずれも食欲が治まるまで、少しずつ増量していきます。
当院での使用経験では、オゼンピックの効果が高い印象を受けています。ビクトーザは1日単位で調整ができるため、食事を楽しみたい日は休薬するなどの小回りが効く点が利点です。
ビクトーザ(リラグルチド)の肥満への効果
ヨーロッパで564人のBMI30-40の肥満者への効果を20週間で評価。1.8mgで平均5.5kgの体重減少があった。
食事と運動指導の対称群では2.8kgの減少効果。血圧低下や糖尿病予備軍の改善効果も認めた。
オゼンピック(セマグルチド)の肥満への効果
30人の対象者(BMI30-45)にセマグルチド0.25mg→0.5mg→1mgと増量して注射。12週で5kgの体重減少効果。対象群では1kgの体重増加。