
頭痛
頭痛
頭痛はありふれた症状です。ここでは、頭痛に適切に対処できるように、頭痛をまとめていきます!
頭痛の原因になる疾患は命に関わる怖いものもあれば、症状は辛いけれど、命にはかかわらないものまで様々です。
頭痛の中では怖いのは、クモ膜下出血や脳出血、脳梗塞、脳腫瘍によるものです。
クモ膜下出血は、脳動脈瘤の破裂が原因で起こります。突然頭を殴られたような頭痛がした場合、クモ膜下出血の可能性があります。健診や人間ドックで、MRIで動脈瘤の存在を確認しておくことが大切です。クモ膜下出血を起こせば後遺症が残ることも多く、危険です。また、動脈瘤を持っている方で、血圧が高い方はリスクになります。
脳出血や脳梗塞による頭痛は、体の麻痺や呂律の異常、痺れ、めまいを伴います。
脳腫瘍によるものでは、朝からの頭痛、吐き気が4日間以上と長期間続きます。通常の頭痛が長くても3日以内で落ち着くことがほとんどなのに対して、症状の期間が長いのが特徴です。
片頭痛は多くの患者様が患っている頭痛で、女性に多く、10人に1人が発症する頭痛です。
片頭痛には以下のような代表的な3つの特徴があります。
片頭痛は若い頃に(多くは10代)で発症し、血縁家族にも片頭痛をお持ちの患者さんが多いです。頭痛は非常につらいもので、「暗く静かなところでじっとしていたくなるような頭痛」が典型的です。キラキラしたものが見える前兆があることもあります。
片頭痛の発作期に使う治療は、
①ロキソニン、イブプロフェンなどの消炎鎮痛剤
②トリプタン製剤(片頭痛専用の痛み止め)
③ジタン系(片頭痛専用の痛み止め)
①ロキソニンは頭痛の前兆を感じた時から有効です。タイミングが遅いと効果が落ちます。
②トリプタン製剤は頭痛の初期がベストです。前兆を感じた段階では飲むのは早すぎ、頭痛が強くなってからでは遅すぎます。
③レイボーはタイミングを選ばず、効果が期待できるお薬です。ただし、めまいの副作用が多く、注意が必要です。
月10回程度の片頭痛発作がある場合は、予防の治療を検討します。
ミグシスやインデラル、抗うつ薬といった予防薬が比較的有効ですが、効果は個人差があります。
2021年から、更に有効性がある注射製剤(片頭痛の原因物質のCGRPを抑える)が3剤(エムガルディ、アジョビ、アイモビーグ)登場してきており、頭痛が半減程度する有効性が示されています。
3剤の有効性はほぼ変わりません。エムガルディは初期の立ち上がりが早い特徴があります。アジョビは3ヶ月に1回の注射が可能な製剤で、期間が伸ばせるのがメリットです
ゲパントといった分類の薬剤が市場に登場予定です。まず、ファイザー社から2025年9月19日にナルティークODが出てきます。痛み止めと予防の両方の効果を持った経口の薬剤です。
帯状疱疹といえば、痛みと発疹が出現する病気です。症状はの片側の後頭部、顔の上部、または下部に発疹とピリピリした持続する痛みで発症します。痛みが発疹に先行することがあり、初期には見逃されることがあります。
治療はウィルスを抑える薬を早めに内服し、鎮痛薬で痛みを緩和します。
頭の後ろからビリッと電気が走るような頭痛が、数分〜数時間おきに繰り返されます。ストレスや筋肉の緊張が原因で、毛髪に触れたり首を動かしたりすると痛みが出ることがあり、多くの場合数日程度で自然に治まります。
重症化したり改善しない場合は医療機関の受診が必要です
後頭部から頭頂部、側頭部、耳の後ろにかけての片側性の痛み 。
電気が走るような、ズキンとする、または刺すような鋭い痛み 。
髪の毛に触れる、ブラシでとかす、首を動かすなどの動作で痛みが出る。
痛みがない時にもしびれのような違和感がある 。
治療方法
長時間同じ姿勢を続けないように休憩を取り、首や肩のストレッチを定期的に行うことで自然に改善することが多いです。
薬物療法:
ロキソニンなどの鎮痛薬が有効です。難治例にはカルバマゼピンが著効することがあります。
頭痛の原因は1つでないため、原因によって適切な治療をすることが最も大切です。
当院では患者様の症状によって適切な頭痛を見極め治療を行なっていきます。
頭痛でお困りの方はお気軽にご相談ください。