生活習慣病
生活習慣病
生活習慣病自体に症状はありません。しかし、放置していると脳卒中や心筋梗塞、肝臓病やがんのリスクが上昇します。発症すると完全に元通りにはならず、大変怖い病気です。
生活習慣病の段階で予防をしましょう!
血圧が平均で150を超えるようであれば、治療が必要です。
特に大酒飲みで血圧が高い方は、脳出血や脳梗塞などの脳卒中のリスクが高い傾向があります。
血圧の薬は始めるとやめられないと思われがちですが、頑張り次第で薬はやめられます。
血圧は体重を減らすと、大きく低下することがほとんどです。
肥満や塩分の取りすぎ、過度の飲酒を改善しましょう。
脂質異常症は主に以下のどれかに当てはまる方です。
悪玉(LDL)コレステロールを下げるお薬と、中性脂肪を下げるお薬は別のお薬です。
悪玉コレステロールが高く、中性脂肪が高い状態が長く続くと、動脈硬化が進んでいきます。動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞、足の血管が詰まるなどのリスクが上がります。これらの病気は突然発症することが多く、一度起こしてしまうと後遺症が残る可能性があります。予防が大切です。
飲酒や食べ過ぎ、肥満を改善すれば中性脂肪は下がります。中性脂肪が高いまま放置すると、膵炎や心筋梗塞・脳卒中のリスクが高まります。
食生活や運動の習慣では悪玉コレステロールは下がらないことが多いです。特に、若い時から悪玉コレステロールが高い方、体重も変わらないのに中年以降の女性で上がってきた方は、年齢や体質の影響が大きいです。悪玉コレステロールが200mg/dlを超えるなどの高リスクの方は、お薬での治療が必要です。肥満で悪玉コレステロールが高い方は、ダイエットで改善することもあります。
食事や運動で悪玉コレステロール値が下がらなくても、数字に出ない部分の健康習慣は大切です。食事は、イタリア系の要素を取り入れると良いです。野菜・果物・ナッツを多めに、赤身肉(牛、豚)より魚や鶏肉を。運動では有酸素運動を行うことが有効です。肥満の方は体重が落ちるように取り組みましょう。
1型糖尿病はインスリンが不足している状態で、インスリン治療が必要です。
2型糖尿病は主に、食生活の乱れや運動不足が原因です。生活習慣の改善や内服治療が中心になりますが、インスリンが必要なこともあります。
2型糖尿病で糖分が血液中に溢れている時は、血糖を下げるホルモンであるインスリンを一時的に使うことで、とても良く効きます。そして血糖が改善した後は、内服治療を中心にして、インスリンをやめることも十分可能です。
糖尿病の合併症の頭文字は「しめじ」です。
HbA1cを7%未満に治療すると、合併症の進行が防げます。
オゼンピックやリベルサスなどのGLP-1受容体作動薬、マンジャロ(GLP-1/GIP受容体作動薬)は、高い減量効果(食欲を抑える効果)と血糖改善効果を併せ持ったお薬です。肥満のある、2型糖尿病の方に相性の良いお薬です。自費にはなりますが、当院のダイエット外来でも使用しています。(ダイエット外来について詳しくはこちら)
当院では動脈硬化検査として頸動脈超音波検査を行っております。頸動脈は全身の動脈硬化を代表する血管で、心筋梗塞や脳梗塞のリスク評価に有用です。具体的には血管の壁のプラーク(血管に脂肪や石灰がついて厚くなった部位)や血管の細さを計測・評価します。超音波検査は首に小さい機器を当てるだけです。視覚的に分かりやすく、簡単に繰り返し評価することが出来ます。高血圧、糖尿病、脂質異常症の方のリスクや治療の評価としてお勧めです。
しばらく血液中の尿酸値が高い状態(8.0mg/dl以上)が続くと、少しずつ関節内に尿酸結晶がたまってきます。この結晶が関節内で炎症を起こす発作を起こします。炎症を起こすと腫れて痛みます。足の親指の付け根や足首に起こすことが多いです。
痛風の発作が起きてしまうと、とても痛みます。
発作時の、痛み止めとしては以下が有効です。
痛みの程度や、持病に応じて使い分けます。
アルコールはビールでなくても尿酸値が上がりますので、基本的には控えた方がよいでしょう。適量を飲みたい場合は、ビールよりも焼酎やワインはプリン体が少ないのでお勧めです。乳製品は尿酸値が下がるので積極的にとりましょう。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動ダイエットも有効です。
尿酸値が9mg/dl以上や痛風や尿路結石になったことがある方、腎臓機能が低下している方は薬の治療を行います。治療は6mg/dl未満を目標にしていきます。