リマウチ科|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科|しょう内科クリニック|土曜診療

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リマウチ科

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リウマチは治るの?

リウマチは治るの?

結論としては、残念ですが現在のところリウマチを完治させる治療はありません。
つまり、リウマチは長い人生をかけて付き合っていく病気となります。
だけれども、悲観的になる必要はありません。日進月歩で薬も良くなっています。しっかり治療すれば、普通の人とほとんど変わらない生活を過ごすことも可能です。
ただ、有効性の高い薬剤は高額な傾向があります。有効性とコストのバランスを考え、継続可能な最適な処方を見つけるのが大切です。

リウマチの有効な治療方針

リウマチでは、関節の炎症を抑えることがもっとも大切です。効果だけを考えれば、効果の高い薬剤をどんどん使えば良いのですが、高いものですと月額4万円とかなり高額です。
幸いメトトレキサートという効果の高い安価な薬剤があります。単独でも十分効果的なお薬です。さらに、このお薬を軸として使うことで、他の薬の選択肢や有効性が高まります。継続可能な治療で、関節リウマチの諸悪の根源である炎症を継続的に抑えて、将来の関節を病気から守ることが必要です。

リウマチは免疫の異常

リウマチの患者さんでは免疫の異常が起きています。
この不具合のせいで自分の免疫が、自分の関節に炎症を起こすのがリウマチです。

リウマチは免疫の異常

これには・・・

  1. 生まれついてなりやすい方
  2. 喫煙や歯周病などの生活習慣の影響

などが主にリウマチの発病に関わっています。

女性と男性は3:1程度

リウマチは女性の病気というイメージがありますが、男性の患者さんも珍しくありません。
女性は妊娠中に良くなり、出産後に悪化する傾向があります。

リウマチと一番間違われる指の第1関節の痛み

リウマチと一番間違われる指の第1関節の痛み

こちらの画像の様に、指の第1関節がゴツゴツ腫れた場合は、リウマチではありません。
へバーデン結節という、変形性関節症の症状です。
変形性関節症は、リウマチのようなひどい関節変形になることは少ないですが、痛みや見た目の問題があります。使いすぎや年齢とともに出てきます。
痛みどめを内服したり安静にして症状を緩和します。

リウマチの症状が出るのは小さい関節が多い

リウマチの症状が出るのは小さい関節が多い

上の写真の様な、指の付け根の関節、第2関節、手首などの小さい関節はリウマチでよく侵されます。足の指の付け根も多いです。膝や股関節、肩、肘、足首も症状は出ます。

皮膚がガサガサして、関節が痛くなる乾癬性関節炎

皮膚がガサガサして、関節が痛くなる乾癬性関節炎

ガサガサした皮膚の症状と一緒に関節が痛くなった場合、乾癬性関節炎です。
乾癬という皮膚病に伴うものです。これもよくある関節の病気の1つです。
リウマチとほとんど同じ治療が有効です。

下記に主な治療薬の薬剤費の目安をお示しします。

薬剤名 標準使用量での月額薬剤費 3割負担での月額
1)免疫調節薬 / /
アザルフィジンEN 2,700円 810円
リマチル
(ブシラミンの先発品)
2,700円 810円
ブシラミン 1,200円 360円
ケアラム 9,600円 2,880円
2)免疫抑制薬 / /
リウマトレックス
(メトトレキサートの先発品)
3,040円〜4,520円 912円〜1,356円
メトトレキサート 1,960円〜2,960円 588円〜888円
プログラフ
(タクロリムスの先発品)
26,100円〜50,700円 7,830円〜15,210円
タクロリムス 11,400円〜21,600円 3,420円〜6,480円
3)生物学的製剤 / /
オレンシア点滴 110,400円〜165,400円 33,120円〜49,620円
オレンシア皮下注射 113,480円 34,044円
アクテムラ皮下注射 64,960円 19,488円
シンポニー 116,160円 34,848円
エンブレル
(エタネルセプトの先発品)
97,640円 29,292円
エタネルセプトBS
(後発品)
61,800円 18,540円
ヒュミラ
(アダリムマブの先発品)
121,280円 36,384円
アダリムマブBS
(後発品)
79,700円 23,910円
4)JAK阻害薬 / /
ゼルヤンツ 159,600円 47,880円
オルミエント 158,100円 47,430円
リンヴォック 149,100円 44,730円
スマイラフ 準備中 準備中
ジセレカ 準備中 準備中

リウマチでもっとも大切な検査

血液検査

血液検査でもっとも大切なのは抗CCP抗体

血液検査でもっとも大切なのは抗CCP抗体

リウマチ体質を調べる検査です。リウマチ因子という検査もありますが、精度は落ちます。関節リウマチであれば、抗CCP抗体、リウマチ因子のどちらかが陽性になることが80%程度です。

リウマチ患者さんの20%は、採血では分からない!

20%の患者さんではリウマチ因子と抗CCP抗体がともに陰性になります。この場合は血液検査が診断の参考になりません。症状や画像検査で総合的に診断します。

リウマチの画像検査

超音波検査でリアルタイムの炎症を把握

現在の炎症の状態(滑膜の炎症の有無)をみることが出来ます。採血では分からない炎症が判明することも、しばしば経験します。被曝など体への影響もなく、簡便に繰り返し検査ができます。当院では多用する検査です。

積み重なったダメージはレントゲンで評価

レントゲン検査は、今までのダメージを把握するために使います。関節全体がひと目で分かりやすく、以前のX線との比較でリウマチの進行を確認するのが重要です。1年おきぐらいの間隔で検査を行います。

リウマチの治療

リウマチの治療はお薬が中心

兎にも角にも、炎症を抑えていくことが治療の最大目標です。炎症が抑えられれば痛みも取れますし、関節の破壊を止められるからです。時間も大切です。リウマチは初期の段階で、関節が壊れるスピードが速いことが分かっています。

ということで、関節リウマチの診断がついたら可能なかぎり早期に治療を開始した方が良いです。使用可能であれば第1選択薬はメトトレキサートの飲み薬です。
この薬が関節リウマチの病的な免疫反応を抑えてくれます。
十分な治療効果がない場合にはメトトレキサートを増量、もしくは他の薬を併用していきます。
併用薬としては、少量のステロイド、タクロリムス、アラバ、アザルフィジン、リマチル、ケアラムなどを使用することがあります。注射薬である生物学的製剤(アクテムラ、ケブザラ、オレンシア、エンブレル、レミケード、シンポニー、シムジア、ヒュミラ)や内服薬のJAK阻害薬(ゼルヤンツ、オルミエント、スマイラフ、リンヴォック、ジセレカ)は治療効果が非常に高いですが、注意すべき副作用や、高額といった面があります。治療には、本当に色々な選択肢があります。

変形が強い関節は手術も選択

変形が強く、物をつかんだり歩いたりするのが困難になった場合は、手術治療を考慮します。手の伸展筋腱断裂に対する手術、膝や股関節などの人工関節置換術、頚椎脱臼などの関節固定術、手首や足の指の関節形成術があります。手術が必要な場合は、整形外科をご紹介いたします。