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骨粗しょう症

骨粗しょう症|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科|しょう内科クリニック

骨粗しょう症

Osteoporosis

骨粗しょう症

骨について

骨粗しょう症

骨は年齢と共に弱くなっていきます。骨というと骨組みや骨格というように、動かないものというイメージがありますね。しかし、実は毎日骨は少しずつ壊されたり造られたりして生まれ変わっています。

骨粗しょう症について

骨粗しょう症とは、この生まれ変わるプロセスが乱れることで骨が弱くなった状態です。壊される量が多くなったり、造られる量が少なくなったり。特に女性の方は、閉経期の女性ホルモンの低下で壊される量が多くなっていきます。骨密度は急速に低下していき、50歳以上の女性の4人に1人は骨粗しょう症といわれています。骨が弱くなると背骨が潰れるように折れる骨折(圧迫骨折)や太ももの骨の付け根の部分の骨折(大腿骨近位部骨折)のリスクが高まります。これらの骨折が軽い転倒や、ふつうの日常生活動作、あるいは気づかないうちに起こることもあります。寝たきりにつながり得る骨折であり、予防が大変重要です。

骨粗しょう症の検査

画像検査:DXA(デキサ)法

骨粗しょう症の診断にはDXA(デキサ)法というX線で骨密度を診断する機器を使います。X線といっても、被ばく量は胸のレントゲン撮影の1/5~1/10と安全な検査です。腰の背骨(腰椎)の2-4番目の骨と、太ももの骨(大腿骨)の付け根の部分の2か所で測定するのが信頼性の高い測定部位です。また、これまでに弱い外力で骨折したことがある方も骨粗しょう症の疑いがあります。気を付ける点として、腰の背骨には年齢とともに石灰が沈着してくるため、骨密度検査で実際よりも高めの数字が出てしまうことがあります。骨密度が高めに判定されても、レントゲンをみると背骨の圧迫骨折を起こしていることも良くあります。ですので、骨密度の測定と同時に背骨のレントゲンを同時に撮影します。一方太ももの付け根の骨は石灰化の影響が少ないです。治療前の状態と治療開始後の変化を比較していきます。
他に画像検査として、手のレントゲンを使う方法や超音波で踵の骨密度を調べる方法がありますが、信頼性で劣ります。DXA法での背骨と太ももの骨の付け根の測定が最もスタンダードな検査です。

採血検査

骨が壊される量が多いのか(骨吸収マーカーを測定)、造られる量が少ないのか(骨形成マーカーを測定)を採血で判断していきます。治療薬の選択や効果判定にも有用な検査です。

骨が壊されている指標
TRACP-5bなど
骨が造られている指標
BAP、P1NPなど

骨粗しょう症の治療

食事と運動の取り組み

まず基本的なことから取り組みましょう。普段の生活で出来ることとしては、カルシウム(1日600-800mgを目標)を積極的にとりましょう。乳製品や小魚に多く含まれています。またカルシウムの吸収を助けるために、日光に当たってビタミンDが体でつくられるようにしましょう。運動で骨に負荷をかけるのも有効です。どんな運動が有効なのでしょうか?水泳や自転車などの鍛えられたトップアスリートをみると、これらの有酸素運動は有効そうに思えます。しかし意外なことに、水泳や自転車は骨を鍛える効果は乏しいのです。骨に重みがあまりかからないのですね。骨は重力の力に抵抗することで強くなっていきます。簡単にいうと、縄跳びのようなジャンプして着地するような運動が良いのです。しかし、すでに骨が弱い場合は怪我をするリスクが高いので、ウォーキングでじっくりと取り組みましょう。体力のある若い方は、予防としてジョギングなどが良いでしょう。

薬物治療

骨は毎日壊されたり造られたりしており、このバランスが悪くなると骨粗しょう症につながるのです。薬の治療も基本的にこのどちらかに働きかける作用で考えます。
つまり壊すのを抑えるか、造るのを促進するかです。1つ1つ紹介しましょう。

骨が壊れるのを抑える薬
  • 抗RANKL抗体(プラリア)

    RANKLとよばれる、破骨細胞(骨を壊すのに働く)を活性化するタンパクの働きを抑えます。半年に1回、皮下に薬を注射します。血液中のカルシウム濃度が下がりやすくなるため、カルシウムやビタミンDの補給が必要になります。

  • ビスホスホネート製剤(ボナロン、アクトネルなど)

    最もスタンダードな薬剤といえます。骨に取り込まれて、骨を壊す細胞を抑えます。
    飲み方は少し特殊で、週に1回服用する薬が主流です。朝起きたら水道水コップ1杯(約180ml)で、食事や他の薬を飲む前に内服します。そうしないと吸収率が極端に落ちます。また飲んだら30分は横にならずに起きている必要があります。薬が逆流するのを防ぐためです。

  • 選択的エストロゲン受容体モジュレーター(エビスタ、ビビアント)

    骨のエストロゲン受容体(女性ホルモンが働きかける場所)に結合して、骨が壊れるのを抑えます。一方で子宮や卵巣のエストロゲン受容体には働きかけませんので、乳がんや子宮体がんのリスクが少ないといわれています。起こすことは稀ですが、静脈血栓症のリスクが少し高まります。毎日飲む内服薬です。

骨を造るのを促進する薬
  • 活性型ビタミンD3製剤(エディロール、アルファロールなど)

    腎臓からカルシウムの吸収を助けるビタミンです。カルシウムは骨の材料になります。
    毎日飲む内服薬です。

  • PTH製剤(テリボン、フォルテオ)

    骨芽細胞(骨を造る細胞)の形成を促進することで、骨密度を上げる薬です。薬によって週1回か2回、あるいは毎日皮下に注射します。特に背骨の骨密度の改善効果に優れています。2年間継続できます。

壊すのを抑えて、造るのも促進する薬
  • 抗スクレロスチンモノクローナル抗体(イベニティ)

    新しい薬で、もっとも骨密度の上昇効果が高いと考えられています。ごく少数ですが心臓の血管が詰まるなどの副作用が報告されています。まだ歴史が浅い薬ですが、重度の骨粗しょう症では良い治療薬と思います。1か月毎に皮下に注射で1年間の治療です。