脂質異常症(高コレステロール、中性脂肪)
脂質異常症になると、どういうリスクがあるのでしょうか?
まず、特に自覚症状は無いものです。しかし高脂血症の状態が長く続くと、動脈硬化の原因になります。動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞、足の血管が詰まるなどのリスクが上がります。これらの病気は突然発症することが多く、一度起こしてしまうと後遺症が残る可能性があります。予防が大切です。
脂質異常症の治療
一口に脂質異常症といっても、下記のようなタイプに分かれます。
- 悪玉(LDL)コレステロールが高い
- 善玉(HDL)コレステロールが低い
- 中性脂肪が高い
一番大切なのは1だと考えてください。
悪玉(LDL)140mg/dl以上では異常値になります。まず生活習慣の改善に取り組みましょう。食事は、地中海食の要素を取り入れると良いですね。油ものを控える(摂取するのはオリーブオイルやゴマ油が良いです)、野菜・果物(糖分には注意が必要です)・ナッツを多めに、赤身肉(牛、豚)より魚や鶏肉を選びましょう。運動では有酸素運動を行うことが有効です。肥満の方は体重が落ちるように取り組みましょう。
薬物治療はどうでしょうか?糖尿病の合併が無い方、血管が詰まる病気になったことがない方の薬物治療のメリットは個別に判断します。心筋梗塞や脳梗塞に既になったことがある方や、遺伝の要素が強い方は薬物治療が必要です。薬物治療としてはLDL(悪玉)コレステロールを下げるスタチン製剤を使用します。同時に生活習慣の改善にもしっかり取り組みリスクを下げましょう。