糖尿病
糖尿病
食べ物から吸収した糖分が、血液中に溢れ出した状態です。
この状態が続くと血管が傷んでさまざまな病気につながります。
食べ物から吸収した糖分は、膵臓から出るインスリンの作用で、脳や筋肉などで利用できるようになります。
食べ物から吸収した糖分が多すぎるか、インスリンの作用が弱った場合に、血液中に糖分が溢れ出してきます。運動は筋肉への糖分の利用を促進してくれます。
治療のコンセプトも、糖分の吸収を減らすか、インスリン不足を改善させるか、とういう2つになります!
広く使われているのがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映し、糖尿病の合併症予防のための血糖コントロールの管理に有効です。
糖尿病の診断基準は以下になります。
1度の検査で(1)〜(3)のうちの1つと(4)が同時に確認された場合、糖尿病と診断されます。
糖尿病は早期発見と治療が肝心です。
以下のような症状が出たら、糖尿病の検査を受けましょう。
インスリンの分泌が弱ってしまうタイプの糖尿病です。
遺伝と環境要因で発症します。このタイプの糖尿病はインスリン治療が必要です。
遺伝と生活習慣(食べ過ぎや運動不足)により、血糖が上がってきてしまうタイプの糖尿病です。
肥満の人が多いです。食生活の改善や運動、お薬の組み合わせが有効です。
太っているのは何となく、自己管理ができていない。というイメージがあるかも知れません。
肥満にも遺伝的背景があることがわかっています。しかし今のところ、遺伝を治療する方法はありません。
・FTO遺伝子が肥満と関連している。MOTHY M. FRAYLING, SCIENCE,11 May 2007, Vol 316, Issue 5826, pp. 889–894
・ENPP1遺伝子の特定のバリアントは肥満のリスクを高め、2型糖尿病の発症に寄与することが示された。David Meyre, Nature Genetics volume 37, pages863–867 (2005)
糖尿病に有効な治療方法を4つ紹介いたします。
毎日7時間〜8時間寝ることが、食欲をコントロールし糖尿病の発症リスクを抑えます。
毎日7~8時間の睡眠が2型糖尿病のリスクが最も低かった(それより短いか長い人に比べて):Shan, Z. Diabetes Care 2015, 38, 529–537.
基本は糖質と脂質を摂りすぎないこと、タンパク質をやや多めにすることにあります。
コンビニでお昼を買うなら、おにぎり、サラダチキン、オイコス、あっさりしたサラダの組み合わせがおすすめです。お腹が空いたら、無塩のナッツを、おやつがわりに食べるのがおすすめです。
ナッツの消費量が多い方が、心血管病、糖尿病のリスクが少なかった。Afshin, A., Micha, R., Khatibzadeh, S., & Mozaffarian, D. The American Journal of Clinical Nutrition, 100(1), 278-288.
ヨガやピラティスよりも、有酸素運動や筋トレで糖分と脂肪を消費するのが最も効率的な運動と言えます。
有酸素運動は血糖改善と体重減少効果をもたらした。Yokoyama, H., Emoto, Diabetes Care, 27(7), 1756-1758.
ピラティスは1型糖尿病の、身体パフォーマウンスは向上したが、糖代謝は改善させなかった。Mert Tunar, S. Ozen, Journal of Diabetes and its Complications, 26(4), 348-351.
ヨガやピラティスはストレス解消に有効です。。
尿に糖分を捨てるSGLT2阻害薬、食欲抑制効果のあるGLP-1受容体作動薬の効果が高いです。
これらの薬剤は体重減少効果もあります。脂肪肝、高脂血症、痛風、高血圧などを改善する効果も期待できます。