新型コロナ感染症(COVID-19)
新型コロナ感染症(COVID-19)
無症状から重症まで幅広く、高熱、咳、呼吸困難、味覚や嗅覚の喪失などがあります。症状は感染して2日〜3日で現れます。高齢者や基礎疾患がある人は、より重症化しやすくなります。
COVID-19の急性感染期を過ぎた後も続く様々な長期的な健康問題を指します。これには、疲労感、呼吸困難、胸の痛み、関節痛、集中力の低下、味覚や嗅覚の変化が持続するなど、多岐にわたる症状が含まれます。症状は軽度から重度まで様々で、人によって異なります。まだ治療法が確立されていない問題です。
新型コロナには罹患しないことが大切ですが、予防にワクチンの有効性が示されています。
新型コロナワクチンがロングCOVIDのリスクを29%減少させた (Int. J. Environ. Res. Public Health 2022, 19(19), 12422;)
以下の3つのお薬が飲み薬として使えます。
有効性、安全性、内服できる年齢からはパキロビッドが最も有効な薬と言えます。
薬剤名 | 治療 | 有効性 | 内服できる年齢 | 妊娠中 |
パキロビッド |
1日2回 5日間内服 |
◎ | 12歳〜 |
△(妊娠中期以降の使用が望ましい) |
ラゲブリオ |
1日2回 5日間内服 |
△(オミクロン株以降の有効性は減弱) |
18歳〜 |
× |
ゾコーバ |
1日1回 5日間内服 |
◯(重症化リスクのない軽症者に限る) | 12歳〜 | × |
・パキロビッドは、オミクロン流行期において50歳以上の患者でCOVID-19による入院または死亡のリスクを44%減少させた。(US NIHの報告より)
・モルヌピラビル(ラゲブリオ)は,オミクロン流行期において、ワクチン接種を受けた高リスクの市中成人におけるCOVID-19関連入院または死亡の頻度を減少させなかった.)Lancet 2023; 401: 281–93)
・エンシトレルビル(ゾコーバ)は、早期にウィルス量減少、症状軽減の効果が確認された。。(Clinical Infectious Diseases, Volume 76, Issue 8, 15 April 2023, Pages 1403–1411)
ワクチン未接種群に比べ、ファイザーコロナワクチン接種3回群は感染リスクを56%、重症化リスクを60.2%減らした。(https://doi.org/10.1080/22221751.2023.2185455)
5歳〜11歳の小児において、ワクチンは有効で、重症な副作用は認められなかった。(N Engl J Med 2022; 386:35-46)
mRNAコロナワクチンは明らかな有害事象の報告はなかった (N Engl J Med 2021; 384:2273-2282)
妊娠中のワクチン接種が産後6ヶ月以内の児の入院リスクを61%減らした。(CDC MMWR Weekly / February 18, 2022 / 71(7);264–270)