禁煙外来|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科|しょう内科クリニック|土曜診療

〒335-0004埼玉県蕨市中央5丁目12-21
Tel.050-3146-0850
ヘッダー画像

禁煙外来

禁煙外来|埼玉県蕨市の内科・リウマチ科・アレルギー科|しょう内科クリニック|土曜診療

禁煙外来について

院長である私もニコチン依存症でした

恥ずかしい話ですが、私(院長)も以前、相当量を喫煙していたことがありますので禁煙の難しさはわかります。タバコを長い間吸えない状況になると、パニックになりそうでした…

その後、無事に禁煙は成功したのですが、やめてみればどうということはありません。1日2箱も吸っていたのに、全く吸いたいと思いません。むしろ煙たいと感じます。
ただ、禁煙成功の理解プロセスは大切だと思いました。そんな訳で禁煙に対する思い入れは、普通の医師よりかなりあります。

皆様にとって喫煙はどんな意味があるでしょうか?生活の一部、吸うと落ち着く、肩身がせまい、禁煙したいがやめられない、などなど。このまま吸い続けたら体はどうなるでしょうか?タバコを好きなだけ吸っても、まだまだ元気でいられるでしょうか?これから喫煙にお金はいくらかかるのでしょうか?

まずはよく考えてみてください。

タバコをやめられない理由はニコチン◯◯◯だから。

タバコをやめられない唯一の理由は、ニコチン依存症だからです!
ニコチンは、脳に満足感を与えてくれる物質です。タバコを吸うと30分〜60分は満足感が得られますが、すぐ切れてしまいます。
さらに、喫煙を続けていると常に脳が不満足状態になってきます。これを緩和(吸わない人の正常レベルに戻す)するためにタバコを吸うのですが、60分しか持たないので、また次の1本が吸いたくなります。これが繰り返されるのがニコチン依存症です。

血中ニコチン濃度と時間の関係

(長野県のホームページより引用)

タバコにまつわる幻想

タバコには多くの幻想があります。朝一番の一服が美味しい、食後に一服が美味しい、ストレスが多かった仕事の後の一服は美味しい、意思が弱いからやめられない、止められるけど好きだから吸っている、などなど。
タバコを美味しく感じる状況は、最後にタバコの火を消してからしばらく時間が経ったからに過ぎません。これらは全て幻想で、自分がつくりだしたニコチンの不満足を解消しているだけです。〇〇の後の一服が美味しいのは、ニコチン切れのタイミングと生活の状況がたまたま結びついただけです。

意思が弱いからやめられないは嘘

タバコを止めるのに、意志の力は関係ありません。
ニコチン依存のメカニズムを知らずに、タバコを吸って自分にニコチンというご褒美を与えて、60分後に自分でそれを取り上げるという終わらないパターンを繰り返しているだけです。これを断つには、タバコを一切吸わないという方法しかありません。

タバコをやめる唯一の方法

これは簡単です。今後、1本もタバコを吸わないことです。1本吸えば、必ずニコチンというご褒美を自分に与え、そのご褒美を60分後に自分で取り上げるサイクルが始まってしまいます。
減煙も3ヶ月限定のチャレンジも役に立ちません。禁煙の成功とは一生タバコを吸わないことです。そのためには、この記事を何回も読んで、なぜタバコを吸ってしまうのかを完全に納得してください。それが分かれば、禁煙補助剤や禁煙外来などは要らないくらいです。

サポートが必要ならば、禁煙外来

記事を読んで、禁煙を成功させられる方はそれでOKです。もしサポートが必要あれば、当院の禁煙外来で禁煙の成功をサポートしています。前提として、保険診療で治療を受けるためにはニコチン依存症であることと、すぐに禁煙をする意思があることが必要になります。また、35歳以上の方は喫煙指数(1日の喫煙本数×年数)が一定以上に達している必要があります。

禁煙外来の料金(概算)

ニコチン
パッチの場合
バレニ
クリンの場合
費用 自己負担額
(3割負担として)
費用 自己負担額
(3割負担として)
診療所 初診料+再診料 7,780円 5,830円 7,780円 6,040円
ニコチン依存症管理料 9,620円 9,620円
院外処方箋料 2,040円 2,720円
保険薬局 調剤基本料・調剤料 2,910円 7,260円 6,370円 13,920円
基本補助薬 21,280円 40,040円
合計 43,630円 13,090円 66,530円 19,960円

禁煙外来での治療薬は2つ(※現在はチャンピックスは使用できません)

1つ目はニコチンパッチです。タバコに含まれているニコチンを皮膚から持続的に吸収することで、禁煙(ニコチン切れ)の離脱症状(落ち着かない、イライラする、食欲が出るなど)を抑えます。これによって、禁煙の成功率を高めます。

2つ目はチャンピックスの内服です。この薬は2つの作用で禁煙をサポートします。
1つめは、ニコチンに似た作用(ニコチンそのものではありません)をもっており脳に軽い満足感をもたらします。
2つめはチャンピックスがニコチンの作用を妨げるため、タバコを吸っても美味しく感じられなくなります。最初の1週間はチャンピックスを飲みながら、タバコを吸うのもOKです。ここでタバコが美味しくなくなったことをしっかり実感してください。もちろん最初からタバコを吸わなくても構いません。なお、チャンピックスの内服中に自動車事故などの事例が報告されているため、内服中は運転や危険な作業への従事は出来ません。ニコチンパッチは8週間、チャンピックスは12週間使用します。

  • 加熱式タバコもニコチンが含まれており、ニコチン依存が確認されれば保険適用されます。電子タバコはニコチンが含まれておらず、治療の対象外となります。

禁煙外来を保険診療で受けるには

35歳以上の方は、下記の1~4の条件を満たしていれば健康保険で禁煙治療を受けられます。
35歳未満の方は、下記の1、3、4の条件を満たしていれば健康保険で禁煙治療を受けられます。

  1. タバコ依存度スクリーニングテスト(TDSテスト)で5点以上
  2. 1日の喫煙本数×喫煙年数(ブリンクマン指数)が200以上
  3. 直ちに禁煙することを希望し、禁煙治療を受けることを文書により同意している
  4. 初めて禁煙治療を受ける、もしくは前回の禁煙外来(保険診療による)初回日より1年以上経過している
  • 条件を満たしていない項目があった場合、治療は保険適用にならず自費診療となります。
  • 禁煙治療は12週間で5回通院のプログラムとなっています。スケジュールどおりに来院できない場合、保険診療での治療は中断となり、以降の治療は自費診療となります。
    (再度保険適用になるには治療初回日から1年以上経過する必要があります。)

禁煙外来の流れ

1

初回の受診

喫煙状況やニコチン依存度、禁煙の関心度などをチェックし、呼気中一酸化炭素濃度などを検査いたします。その後、病状に合わせて治療方法をご説明いたします。それから禁煙開始日などを決定し、禁煙補助薬を処方いたします。(2週間)

2

2回目の受診

診察、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙指導、処方を行います。(2週間)

3

3回目の受診

診察、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙指導、処方を行います。(4週間)

4

4回目の受診

診察、呼気一酸化炭素濃度の測定、禁煙指導、処方を行います。(4週間)

5

5回目の受診

おめでとうございます。プログラムの最期の受診です。
ノンスモーカーになりました。そして、タバコは今後も1本も吸わないことが大切です。